途方に暮れる

ああ、ここで俺は何をしていたのだろうか


突如自分に問いかける。


道に迷った訳でもない、何かを忘れた訳でもない、何かに阻まれた訳でもない、突如自分の状況に目を追いやる。




問いかけるのは自身、答えるのも自身。  だからこそ見いだせない、何も何も



理由などの為に生きているのだとしたら、愚問以外の何者でもない。
意味などの為に生きているのだとして、それを知りうる生物がどれだけ居るのだろうか。




俺はただ、そこに生まれ、ここに生き そして死んで行くのだろう  問いかけを続け



もし理由や意味を一人の人物と出会う事で知る事が出来たのなら それが運命と呼べるのなら

きっとそれに気付ける時が答えならば  答えを見いだした瞬間に俺は死んで行きたいとそう切に



運命だと、そう思った、だがしかし、きっとそれを本物だと自覚するのはきっとずっと後の後で
死に直面した時にきっとそれが本物だと、自分の運命が音を立てて回りだした時、自覚などはなく


そう結局は俺がここで今何をしているのかは関係は無い事であって
すべては結果が物を言い、過程ではなく最後が全てとなってしまうのだろう




答えを見いだそうとしてるのは俺であり  答えを持っているのは他人なのだ
だからだから 俺だけでは 見いだせない、何も何も




ならば最後を。俺は  意味も理由も全ては最後で俺は俺の最後を

その為に、また途方も無くまた空を見上げ俺は何をしていくのだろうと 途方も無く日が暮れる




※アビス 消え行くレプリカ